凍みこんにゃく(しみこん 茨城県)

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"凍みこんにゃく"とは

料理名"凍みこんにゃく"
別名しみこん
都道府県関東地方
地域
発祥時期江戸時代中期
概要

凍みこんにゃく(しみこん)は、茨城県の郷土料理。

凍みこんにゃく(しみこん)は、全国で唯一、茨城県のみで生産される食材です。
乾燥状態を保てば、50年経っても食べられる優れた保存食で、カロリーゼロで繊維質やカルシウムを多く含み、腸内の環境が整えられ、動脈硬化・高血圧・脂質異常・糖尿病などの予防食として、またダイエット食としても優れた健康食品でもありますが、昭和30年代の後半から生産者が激減し、現在奥久慈地方で数件の生産者を残すのみとなってしまった絶滅危惧食材です。

凍みこんにゃくには、味や香りがなく、なんとも言えない食感を楽しむ食材です。砂糖、酒、しょうゆ、みりんなどで味付をして煮しめとして料理するのが一般的ですが、天ぷらやフライ、卯の花、味噌汁の具、ラスクなどのスイーツとしてなど、さまざまな調理法が考案されています。
また、洗顔用スポンジとしても使用でき、その柔らかな感触を好む人もいます。

凍みこんにゃくは江戸時代から、農閑期の副業として盛んに作られてきました。
厳冬期の田畑に藁を敷き詰め、ハガキ大に切り分けたこんにゃくを丹念に並べて夜に凍らせ、昼に日光でゆっくり解凍、裏表を入れ替え、また水をかけて夜にまた凍らせます。これを約20日間繰り返してこんにゃくの水分を完全に抜き、白色のスポンジのような凍みこんにゃくが完成します。

夜間に凍り、日中に溶ける自然環境と、雨が少なく風もふかない環境が必要で、奥久慈地方がその条件に適した場所ということなのでしょう。
生産者の高齢化が進み、水をかけては裏返し、凍らし乾かす、非常に手間のかかる作業ができなくなってきています。

佐賀県に「だぶ」という郷土料理があり、慶事の際に必ずこの凍みこんにゃく(佐賀では凍りごんにゃくと言います)を入れて作ります。
佐賀で凍みこんにゃくが伝統的に使われるようになった経緯は定かではありませんが、凍みこんにゃくがの生産が途絶えると、佐賀の冠婚葬祭に欠かせない「だぶ」も作れなくなってしまうことになり、2つの伝統料理が失われてしまうことになります。


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